厚生労働省は1日、社会保障審議会部会を開き、高齢者の医療費窓口負担の引き上げに向けた議論を始めた。この日は、認知症患者の家族会や、退職者でつくる団体から意見聴取し、負担増による医療機関の受診控えや家計への影響を懸念する声が聞かれた。厚労省は具体的な引き上げ方法を検討し、年末までに一定の結論を出す。
「認知症の人と家族の会」は、経済的に苦しく受診を控える人が増えかねないと指摘。花俣ふみ代副代表理事は、貯金を取り崩しながら生活する高齢者が多いとし「暮らしていけるのか大変危惧している」と訴えた。
日本退職者連合の宇田川浩一事務局長は「一定の見直しは必要だと思うが、生活を脅かすような拙速な制度変更は認められない」と強調した。
現在の窓口負担は原則として70〜74歳が2割、75歳以上が1割。「現役並みの所得」の場合はいずれも3割となる。政府、与党は現役世代が支払う保険料を軽減するため、高齢者負担の引き上げを検討している。








