赤潮の観測に使用された航空機=9月(日本航空提供)

 北海道大などが9月、日本航空傘下の北海道エアシステムの航空定期便に専用カメラを搭載し、北海道函館市の周辺海域で赤潮の監視を試験的に始めたことが1日、関係者への取材で分かった。いち早く赤潮の発生を把握するには高い頻度の観測が必要とされ、実用化されれば水産業への被害を未然に防ぐことができると期待されている。

 北大の笠井亮秀教授(海洋環境学)によると、航空機1機を使い、機体後方の下部に観測用のカメラ3台を搭載。人の目に見えない光の波長を捉えるカメラで撮影した画像から、植物プランクトンが発する蛍光特性の違いを利用して赤潮の原因となるプランクトンを特定し、分布を可視化する。

 9月から函館と丘珠(札幌市)、奥尻の各空港を結ぶ便で始めた。現時点で赤潮の発生は確認されていないという。定期便の航空機を使った赤潮観測は世界初の取り組みとしている。2025年夏に観測を始める予定だったが、高性能なカメラへの変更などが必要となり延期していた。