過労死白書のポイント

 政府は9日、過労死・過労自殺の現状や国が進める対策をまとめた2026年版「過労死等防止対策白書」を閣議決定した。医療業界で精神障害の労災認定が急増。直近のデータとして集計した21〜23年度は、単年度ベースの平均認定数が59・3件となり、12〜14年度の約3・6倍に上った。業務に関連する過重なストレスなどが要因となった可能性がある。

 白書は、12〜23年度の精神障害に関する労災認定事案について、3年度ごとに時期を区切って年度平均を求め、傾向を分析した。医師や看護師といった医療業界で働く人は、12〜14年度が平均16・3件だったが、右肩上がりで推移。18〜20年度は平均30・7件となり、直近21〜23年度はほぼ倍増した。精神障害の要因は「悲惨な事故や災害を体験、目撃した」が突出した。

 他業種の精神障害の単年度平均は、直近で建設業が57・3件、タクシーやバスなどの自動車運転従事者が45・3件と増加が顕著だった。要因は「2週間以上、休日のない連続勤務」や「1カ月80時間以上の時間外労働」なども目立った。