政府が重点投資分野の一つに掲げる防衛産業の現状と課題、年末に予定する安全保障関連3文書(国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画)の改定の焦点について、元防衛装備庁長官の土本英樹氏=安八郡安八町出身=に聞いた。(聞き手・鷲見進統合編集局長)
―3文書は長官当時の2022年12月に策定された。防衛産業の課題は。
「策定以前、日本の防衛産業は危機的状況にあった。防衛部門は契約から納入まで4~5年かかる長期契約が主だが、価格は契約時に固定される。そのため、人件費や原材料費の高騰、円安による輸入部品の価格上昇が利益を圧迫し、『儲からない事業』と見なされていた。結果、企業の撤退が相次ぎ、安全保障上の懸念となっていた」
―課題に、3文書ではどのような対応をしたか。
「防衛予算を大幅増額した。23年度から5年間の...










