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好きを仕事にすると、人生がもっと楽しくなる。

あこがれの職業の上位にランキングされる声優、そしてアイドル、シンガーソングライターとしての顔も持つ、若井友希さんにインタビュー。

「好き」を原動力に、自分の道を切り開いていく。

─デビューまでの経緯を教えてください。

 子どものころから歌うことが大好きで、中学2年生のときにavex主催のキッズコンテスト・キラチャレに応募してみたら、まさかのグランプリをいただいて。翌年から名古屋にある養成所に通い、本格的にボーカルやダンスのレッスンをするようになりました。

 そのうちスタッフさんから「声優アイドルのオーディションを受けてみない?」と言われ、当時は声優やアイドルにそれほど興味はなかったけれど、「何でもやってみよう」と思い挑戦したところ、i☆Risとしてデビューすることに。高校2年生のときのことです。

 岐阜の学校に通っていたので、東京でのライブが続いたときは、始発の新幹線で東京を出発し、授業が終わったらすぐに戻ってライブをするということもあったんですよ。

─4年後には武道館ライブ、昨年末には8周年記念のオンラインライブをされ、どんなお気持ちでしたか。

 デビュー1年目は、ほぼ声優活動をしてなくて知名度もなかったので、歌って踊ることしかできなかったけれど、当時から武道館を目標に頑張っていたので、「大きな夢を一つ叶えることができた」と感動でした。

 振り返ると、アイドルとしての基礎をたたき込むことができたその期間は、声優にとっても大事な期間だったと思います。今や声優が踊るのも当たり前になっているアニメ業界で、「私たちは踊れます!」と自信を持って言えるのだから。

 8周年ライブはコロナ禍で、無観客のオンラインライブになりました。i☆Risのライブはファンの方との掛け合いが醍醐味なので「物足りない」と思う一方で、見てくれる人と目が合うようにカメラに猛アピールしたり、オンラインだからこそできる演出もあって貴重な体験でした。

─ソロデビューもされていますが、今後の目標は。

 もともとシンガーソングライター志望で、小さいころからピアノを習い、自分で作詞作曲もしています。最近では、ギターの弾き語りも始めました。

 声優とアイドルとシンガーソングライターと。欲張りかもしれませんが、3足のわらじを履くことで唯一無二の存在になれると思うので、どれも突き詰めていきたいです。

 例えば声優なら、七色の声を持っていて多様なキャラに化けるタイプと、誰にも真似できない個性的なタイプがあると思いますが、私はどちらかというと前者。だからこそ何役でもできると思うので、その強みを活かして、いろんな役にチャレンジしていきたいですね。

─4月スタートのテレビアニメ&実写『やくならマグカップも』に出演への想いを。

 物語の舞台となる多治見にロケに行ったときに、駅に私たちのポスターがいっぱい貼ってあって、すごくテンションが上がりました。

 私が演じるのは、主人公のおうちの向かいに住む同級生、成瀬直子役。いつも陶芸部に入り浸っていて、よく多治見の豆知識を言う個性派女子です。アニメを通して多治見のことを全国のみなさんに知っていただきたいし、いつか「観光に行ってみたい」「陶芸をしてみたい」と思ってもらえるといいな。

 岐阜って、ほんとうに魅力がたくさんあるんですよ。人もすごくあったかい。包み込むような空気感や優しさがあって、『やくも』のアフレコのときも、主人公のおばあちゃんの岐阜弁を聞くと実家に帰った気分になって安心します。

─岐阜愛の深い若井さん、岐阜の高校生たちにメッセージを。

 好きな仕事をしているとめちゃくちゃ誇りを持てるし、「自分ってすごいな」という気持ちになれます。そうなると人生がもっと楽しくなるので、高校生のみなさんにも自分が「好き」「楽しい」と思えることを、自分のものにしてもらえたら嬉しいです。

 もし今、好きなことがなくても、「何かやってみよう」と思ってやってみると、新しく好きになることもあります。実際に私も、最初は興味がなかった声優やアイドルの活動が今は好きだし楽しい。まだまだいろんなことにチャレンジできるので、ぜひ何でもやってみてほしいですね。