成年後見制度の利用者の就業を認めない2017年当時の警備業法の規定「欠格条項」は職業選択の自由を保障した憲法に違反するとして、県内の元警備員の30代男性が国に100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岐阜地裁(鈴木陽一郎裁判長)は1日、規定を違憲と認定し、国に10万円の支払いを命じた。

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 弁護団によると、同法や国家公務員法など187の法律に規定されていた欠格条項により、成年後見制度の利用者が就業資格を失うことを違憲と認めた判決は初めてとみられる。

 男性には軽度の知的障害があり、財産管理の支援を受けるため制度を利用。警備業法の規定により17年3月に退職を余儀なくされた。判決では「成年後見制度の利用者を一律に警備業務から排除するのは、立法府の合理的な裁量の範囲内にあるとは言えない」とし、職業選択の自由を保障する憲法22条などに違反すると認めた。

 また、厚生労働省や法務省などでつくる研究会が10年に「資格制限の必要性を十分に検討すべき」と指摘していながら国会は対応しなかったとして、「立法不作為は国家賠償法上の違法行為に当たる」と判断した。

 同制度の利用者が就業資格を失う欠格条項の規定は法改正で19年に一括削除された。18年に提訴していた男性は、国の責任を明確にしたいとして訴訟を続けていた。

 警備業法を所管する警察庁は「判決内容をまだ見ておらずコメントできない」としている。