現役女子高校生ボートレーサーとしてデビューする石原凪紗さん=愛知県蒲郡市、ボートレース蒲郡
デビュー戦に向けて練習を重ねる石原さん=愛知県蒲郡市、ボートレース蒲郡

 「水上の格闘技」とも呼ばれるボートレース(競艇)で、岐阜県出身の現役女子高校生ボートレーサーが誕生する。県岐阜商高3年の石原凪紗(なぎさ)さん(18)=本巣市在住=だ。高校に通いながらレーサーとなるのは男女通じて史上初。今月13~17日にボートレースとこなめ(愛知県常滑市)で開催される「マンスリーボートレース杯」でデビューする。

かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」

 ボートレースは、モーターボート6艇が1周600メートルのコースを3周(1800メートル)して順位を競う。ボートにブレーキはなく、右手にハンドル、左手にモーターの出力を上げ下げするレバーを持ち、微調整しながら加速したりコーナーを曲がったりする。推進力を生むプロペラの角度も各選手が自ら調整する。

 石原さんは、かつてボートレーサーを目指した父の勧めで興味を持ち、昨年夏のボートレーサー養成所(福岡県柳川市)129期入所試験に初挑戦で合格。高校側の理解を得て養成所に入った。携帯電話が持ち込めず、家族や友人とは公衆電話や手紙で連絡し合うという、少女にはつらい環境。それでも1年間の過酷な訓練を乗り越え、今年9月にボートレーサーの国家資格を手にした。入所試験に挑んだ志願者約千人のうち、レーサーになれたのはわずか28人。女性は石原さんを含めて8人だった。

 デビューを控えて愛知県の常滑や蒲郡のレース場まで電車で通い、練習を重ねる石原さん。一方で、補習を受けながら卒業を目指して学業にも励んでいる。また、「ヒゲダン(Official髭男dism)」の曲を聴き、たまには学校帰りに友人と自転車で岐阜市の大型ショッピングセンターに寄ってアイスを食べる、今時の女子高校生の顔も持つ。

 デビュー戦へ向けた意気込みは「頑張って無事故完走して、一つでも多くのことを学びたい」と控えめだが、養成所の教官からはメンタルの強さやスタート力で高い評価を受けている。課題に挙げるスピードを保ったままの安定した旋回をうまく決め、投票してくれるファンのために上位を目指す。

 県内出身の現役ボートレーサーは石原さんを含めて6人で、石原さんは唯一の女性。「岐阜県の人にもボートレースを知ってもらい、楽しんでもらえるよう一生懸命頑張りたい」と拳を握る。