岐阜県高山市の介護老人保健施設「それいゆ」で2017年、入所者5人が相次いで死傷した問題で、このうち男性=当時(80)=が夕食後に意識を失い死亡したのは、職員が介助を怠り、食べ物を喉に詰まらせたためだとして、妻ら遺族が施設を運営する医療法人「同仁会」に慰謝料など約2800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岐阜地裁(鈴木陽一郎裁判長)は21日、遺族の請求を棄却した。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」判決理由で鈴木裁判長は、食べ物を詰まらせた原因について、病院に搬送されるまでの間、職員が行った心臓マッサージによって「逆流した胃の内容物等が気道内や気管内に混入した可能性を否定することはできない」と述べた。その上で死因は急性心筋梗塞などの可能性もあると指摘し、「食べ物を誤嚥(ごえん)したことによる窒息と認めるには足りない」と判断した。法人の注意義務違反についても「判断をするまでもない」とした。
判決によると、17年7月31日、男性は職員の介助で夕食を食べた後に意識を失い、救急搬送された病院で死亡が確認された。診断書によると死因は「気道内異物による窒息」。遺族側は食事中や直後に誤嚥したことが原因の窒息死、法人側は急性心筋梗塞による心不全と主張していた。
判決を受け、遺族の代理人弁護士は取材に「法人側の主張を前提とした判決になっていて残念。控訴については原告と話をして検討したい」と述べた。
法人の折茂謙一理事長は「主張が認められ、大変うれしく思う。(判決まで)1年半以上の間、監視義務違反というレッテルの下で肩身の狭い思いをしてきた。今後は胸を張って介護の仕事をすることができる」とコメントを出した。










