ライン漬(左)を具材にした「ラインサンド」を考案したロブ・シップマンさん=美濃加茂市太田本町、レストラン「ザ・シップ」

 岐阜県美濃加茂市太田本町の中山道太田宿界隈(かいわい)で昨年末に開店したレストラン「ザ・シップ」のメニューで、地元食材を具材にしたホットサンド「ラインサンド」が話題を集めている。オーナーシェフで英国人ロブ・シップマンさん(55)が近所の造り酒屋で御代桜醸造の奈良漬「ライン漬」を気に入り、新たな名物をつくろうと考案。ハムやチーズとの相性が抜群で、テイクアウトもでき、中山道太田宿の盛り上げに一役買っている。

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 ライン漬は、同市加茂野町で契約栽培する青ウリを御代桜の上質な酒かすに漬け込み、約1年かけて幾度も漬け替えた蔵元伝承の品で、木曽川の異名「日本ライン」から命名し、県観光連盟推奨観光土産品にも認定されている。

 シップマンさんのシェフ歴は30年以上。世界的に著名なオーナーシェフ松久信幸さんが展開するレストラン・グループ「NOBU」が英国ロンドンやスペインに出店した際に5年以上勤めるなど各国で仕事をし、コロナ禍直前まではバーレーンの五つ星ホテルで総料理長を務めた。

 コロナ禍でバーレーンに戻れなくなったのを機に、妻で共同経営者の豊田美香さん(57)と、自宅のある美濃加茂市で自分の店を出そうと計画。地中海料理店として昨年末に開店するが、3カ月以上はテイクアウトのみを提供した。

 開店に当たり、地元食材を使った一品を開発しようとライン漬に着目。JAめぐみのが郡上市で製造する「明方ハム」とモッツァレラチーズ、手作りの酒かすバターを厚切りパンに塗って焼く「ラインサンド」を考案した。

 現在、ライン漬の漬け込みの真っ最中という同醸造の渡邉博栄社長も、「想像以上にライン漬が味わいの構成に一役買っている」と味に太鼓判を押す。シップマンさんと豊田さんは「ラインサンドの常連客もいる。中山道太田宿の新たな名物になれば」と期待する。