地域おこし協力隊の活動を終え、喫茶店を営む林義了さん=関市洞戸高賀、似兒草

 岐阜県関市洞戸で地域おこし協力隊として3年間活動した林義了さん(60)が先月、湧き水がくめる「高賀神水庵」の向かいに喫茶店「珈琲(コーヒー) 似兒草(にこぐさ)」をオープンさせた。湧き水の高賀神水と炭火焙煎(ばいせん)のコーヒー豆、ネルドリップにこだわった一杯を提供する。「次の目標は地元のどぶろくを作ること」と、一歩ずつ挑戦を続けている。

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 2019年6月から先月末まで地域おこし協力隊を務めた。地域委員会と協力し、かつて作られていた「洞戸みそ」の復活や、板取川を訪れる観光客の路上駐車とごみ対策として、ごみステーションを備えた有料駐車場の運営支援に携わった。

 京都の食品会社に勤務していた。「地域の特産品を自分で作り出してみたかった」と、脱サラして洞戸に移り住み、隊員としての任務に当たった。「地域の人が本当によくしてくれ、アドバイスをくれた」と周囲への感謝を口にする。

 喫茶店は、地元住民や観光客、釣り人らに一息入れてもらいたいとの思いで始めた。超軟水の高賀神水を使い丁寧に一杯ずつ入れるコーヒーは、まろやかな味わいに仕上がっている。

 店名は、春先に出る若く柔らかい野草の葉の総称から付けた。万葉集では「にこやか」の枕詞(まくらことば)として使われている。「ほかと一緒ではつまらない。おいしいと言ってもらえるとうれしい」と笑顔を見せる。

 隊員に就任した時からの夢は、地元のどぶろくを作ることだった。関市はどぶろくが製造できる「どぶろく特区」の認定を受けており、喫茶店を開店させるととともに、田んぼを借りて米作りに取りかかる準備も進めている。「自分が酒好きなこともあり、ずっとどぶろく作りに取り組みたかった。やり始めたことなので、それに向かって歩んでいきたい」と前を見据える。