岐阜県大垣市出身で文化勲章受章者の日本画家・守屋多々志さん(1912~2003年)が残した作品から、幽霊や妖怪、怪異物語などを取り上げた作品を紹介する企画展「不思議な絵 こわーい絵」が、同市郭町の守屋多々志美術館で開かれている。古典や怪奇談の一場面を日本画の手法で精緻に描いた大作や、「百鬼夜行絵巻」といった大和絵に登場する妖怪を描き写した模写など、72点を展示している。9月11日まで。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」“夏の涼”をテーマに、これまでの大作のほか、修業時代に残した模写やスケッチの中から、怖さやはかなさ、夏や涼しさを感じさせる作品を選んでいる。
「水灔(すいえん)」は、中国の伝説「白蛇伝」を題材にした作品で、青い衣をまとった白蛇の化身を、青をベースに幻想的に表現している。下描きに当たる大下図と並べて紹介している。
屏風(びょうぶ)画「生田敦盛」は、一ノ谷の戦いで討たれた平敦盛が、亡霊として遺児の元に現れた姿を描いている。美術館の担当者は「中国から復員し戦後すぐに発表した作品で、戦死した仲間や残された家族への思いが込められている」と背景を解説する。
大和絵の模写は「土蜘蛛草紙(つちぐもぞうし)絵巻」や「百鬼夜行絵巻」などから、さまざまな妖怪や鬼の姿を描き写した作品の数々で、精密な模写からは、不気味さだけでなくコミカルさも感じさせる。また、夏の風物詩でもある長良川の様子をその場で描いたというスケッチも展示しており、簡潔な筆づかいでありながら、鵜や鵜匠、かがり火の躍動感や迫力が伝わる作品もある。













