「ひとたび堰(せき)が切れると、ものすごい勢いで(感染者が)増える怖さを感じている」。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県が独自の非常事態宣言を発表した23日の本部員会議で、古田肇知事は変異株の急増に対する強い警戒感を示した。「感染拡大のスピードを考えると、こちらもスピード感を持って対応しなければいけない」と述べ、対策への協力を呼び掛けた。
県は当初、営業時間の短縮を伴う「まん延防止等重点措置」の要請には慎重だった。しかし、県内では23日までに123人の変異株陽性者と、12件の変異株クラスター(感染者集団)を確認。5~11日の変異株の割合は前週の約2倍となる60%に跳ね上がり、12~18日も下がらなかった。21日夜に開いた県専門家会議では、「いずれ大阪府や兵庫県などのようになる」との厳しい指摘が相次いだ。
兵庫県は、岐阜県と同じく感染者全員に医療体制を提供する「自宅療養ゼロ」を掲げていたが、現在は自宅療養者が千人を超えている。こうした状況などを受け、古田知事は22日夕までに方針を転換。両副知事や担当課職員と深夜まで協議を重ね、時短要請や対策の概要を詰めた。
古田知事は23日の記者会見で「できる限り規制(時短要請)は避けたいと思っていたが、変異株の急上昇は放置できない。(感染を抑制できるか)ぎりぎりの事態になったとの認識で決断をした」と振り返った。
【動くグラフ】新型コロナ感染者数の推移













