岐阜市役所新庁舎

 岐阜市は28日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、中止と決めていた昨年度の成人式について、一転して開催すると発表した。多くの人が帰省する8月中旬に、市役所新庁舎とみんなの森ぎふメディアコスモスの間にある屋外広場「みんなの広場カオカオ」で、複数回に分けて1日で実施する構想だという。

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 市は今月17日、1月から5月の大型連休中に延期していた成人式の中止を発表し、再延期はないとした。これまでは自治会連合会が主催し例年46会場で開いてきたが、8月は市が主催する。柴橋正直市長は28日の記者会見で、「準備を2回した自治会にこれ以上負担をかけるわけにはいかず、従来の形は中止となった。新成人が同級生に会う機会を何とかつくりたかった」と開催理由を説明した。

 市によると中止決定後、担当課には新成人の親を中心に「中止ではなく、延期にしてほしい」といった意見が電話で十数件、電子メールで多数寄せられた。市担当者は「何かできることはないかと考えた結果。意見を受けての判断ではない」と語った。

 会場周辺には記念撮影用のパネルを設置する予定。詳細は7月上旬ごろに市のホームページで公表するが、感染対策や夏の暑さを考慮して「式典のような形式はあまり考えていない」(市担当者)という。

◆「8月に行えるか不明」「1月でも開催できたのでは」

 岐阜市の成人式が中止から一転、8月開催となったことを受け、当事者の新成人や保護者からは市の対応に疑問の意見が出た一方、延期ながらも式の開催に安堵(あんど)の声も聞かれた。

 同市の大学3年生(20)は既に振り袖を購入済みで、当初の開催予定だった5月2日に記念撮影を行うつもりという。「8月も参加となると着付け代などが余分にかかってしまう。それに大学3年の夏休みは、就活や実習も入ってきて忙しい。ならば5月に実施してほしかった。8月に必ず行えるかも分からない」と疑問を呈した。新成人の次男(20)と式典を楽しみにしていた主婦(51)=同市本荘=は、二転三転の市の対応を「お粗末過ぎる」と切り捨てた。今月17日の成人式中止の発表後、納得がいかずに市の担当課に電話で意見したが「にべもなかった」と振り返る。「岐阜市の成人式は校区別。1月の時点でも感染対策を十分にして開催できたはず」と話した。

 大学3年生(20)=同市大黒町=は「どのような形であれ、成人式に出席できるのでうれしい。同級生とも久しぶりに会えるので楽しみ」と喜んだ。来賓らへ感謝の言葉を読み上げる役だったというが、キャンセルになった。「仕方がないこと」と前向きに捉えた。