猛威を振るう新型コロナウイルスの第4波。岐阜県内では、若年層を中心に感染が拡大し、30日までの1週間では感染者のうち30代以下が約6割を占める。第1~3波はいずれも若者から感染が広がり、高齢者へと拡大した経緯があり、県担当者は「今は昨年末の第3波と同じような状況。変異株を含めて感染者数は今後も増加する見込み」と警戒感を高める。

 4月24~30日の1週間の感染者数は338人で、うち30代以下は206人で61%を占める。4月上旬(3~9日)の50%から11ポイント上昇した。

 第3波では、拡大が顕著となった12月7~13日に30代以下の感染者が5割を超え、その後、重症化や死亡のリスクが高い高齢者の感染が主に家庭内で拡大した。死者数は、翌1月は35人を数え、2月には過去最多の41人となった。

 県健康福祉部の堀裕行部長は「これまでの感染拡大は、まず若者の感染が多く確認され、その後、自宅などで接触のある高齢者へと広がった」と説明する。その上で、「第4波も同じ傾向にある。若者を中心に多くの感染者が確認され、懸念している」と述べた。

 また、感染力の強い変異株の広がりが、今後の感染状況をさらに悪化させる可能性もある。

 県独自の試算による変異株陽性率は、先月中旬から今月上旬までは30%台だったが、25日までの1週間は75・3%に増加。4月に確認されたクラスター(感染者集団)30件のうち、変異株陽性者が含まれるクラスターは17件に上り、堀部長は「もはや大多数が変異株」と指摘する。

 感染力の強さも懸念される。可児郡御嵩町の教会を巡る49人のクラスターでは、最初に感染が拡大したとみられるイースター(復活祭)の参加者は21人。一方、参加者の職場の同僚や家族らの感染は28人に上り、感染力の強さをうかがわせる。

 県はこれまで、クラスターに関して広範囲にわたる積極的な検査を進めてきたが「今回の第4波では必ずしも濃厚接触者と言えない、従来の調査範囲では対象外の人からも多くの感染が判明している」と堀部長。「ただちに医療提供体制が逼迫(ひっぱく)する事態ではないが、このままのペースでは飽和する。通常の医療にも影響を及ぼす状況になりかねない。高齢者向けのワクチン接種は始まったばかりで、ここで感染を抑えたい」として警戒を呼び掛けている。