新型コロナウイルスの感染拡大で岐阜県内の病床が急激に埋まっている。1日当たりの新規感染者数は10日、過去2番目に多い128人が確認され、4日連続で100人を上回った。9日時点の病床使用率は54・5%に上り、国の基準でステージ4(爆発的感染拡大)となる50%を超える。50%を超えるのは9日時点で3日連続。県内の医療提供体制が維持できるか、瀬戸際に立たされている。

 「岐阜県では自宅療養者ゼロを貫いてきたが、赤信号がともりはじめた」。古田肇知事は10日、全国知事会のウェブ会議でこう述べた。県の試算では、毎日、新規感染者数が100人程度続くと、10日ないし半月の間に病床が埋まってしまう。

 9日現在の入院患者数は403人で、1日の発表が400人を上回ったのは第3波に襲われた1月以来。圏域ごとの病床使用率は飛騨、東濃が3割台、中濃が約75%、岐阜は約65%、西濃は5割を少し超える程度。圏域ごとの病床確保に関する3段階の基準は、飛騨圏域が10日に最大の「フェーズ2」に引き上げられ、県内全ての圏域で「フェーズ2」となった。

 県内の病院も警戒感を強めている。東濃圏域の病院関係者は「ここ数日で急速に感染者が増えており、予断を許さない」と危機感を示す。ワクチン接種が本格化してきたことから、看護業務への影響を懸念する声も上がる。

 美濃地域の別の病院は病床使用率は県全体よりも高め。担当者は「圏域の使用率は上がっている。大きな病院がなく、病床数が限られているため、使用率が上がりやすいのが現状だ」とする。

 飛騨圏域のある病院は現在、病床は「少し余裕のある程度」という。担当者は「ここ数日、感染者が出ていて危惧している。圏域内、圏域をまたぐ受け入れ調整もある。一気に病床が埋まる可能性もある」と表情を曇らせる。