昭和30年代の色になったディーゼル機関車118=下呂市小坂町落合、ひめしゃがの湯駐車場
クレーンでつり上げられる立山砂防事務所からの機関車=同

 御嶽山の麓、岐阜県下呂市小坂町に広がる山林には、かつて森林鉄道網が広がっていた。その記憶と記録を残そうと活動してるのが、住民らでつくる小坂森林鉄道研究会だ。以前にも紹介した長野県木曽地域の森林鉄道で使っていたディーゼル機関車の塗装変更が完了したと聞き、見に行った。

かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」

 塗装変更された機関車118は、1957年製造。木曽地域の森林鉄道で75年まで使われ、滋賀県での展示を経て長野県の野辺山SLランドへ。同ランドの閉園で、2019年春に同市小坂町落合の「ひめしゃがの湯」駐車場に運び込まれた。同年11月から会員が手作業で取りかかった塗装変更は、延べ26日かけて5月3日に完成。野辺山での赤色から、昭和30年代のクリーム色と茶色に戻った。

 昨年秋に敷かれた約15メートルの軌道を走る機関車は、現役時代を知らない記者でも、当時の雰囲気を感じることができた。

 また、同会には3月にも、新たな機関車が1両やってきた。こちらは富山県立山町の国交省立山砂防事務所で使っていた5トンディーゼル機関車。こちらは1995年製と比較的新しいもので、将来にわたって鉄路を観光資源として活用するためのものといえる。ただし軌道幅が610ミリで、小坂や木曽の森林鉄道の762ミリとは異なり、走らせるためにはレールを3本敷く必要がある。これはこれで、愛好家の心をくすぐることになりそう。

 いずれにしても、新型コロナウイルスの感染が収束しないと、観光での活用は難しい。一日も早く、多くの人が訪れる環境になることを願うしかない。