オンライン講演会で東日本大震災発生時の写真を交えながら、日ごろの防災教育の大切さを訴える佐竹悦子さん(画面右)

 東日本大震災の教訓を風化させず、自分たちの地域防災に生かそうと、「清流の国ぎふ女性防災士会」は22日、宮城県名取市の防災教育市民団体「ゆりあげかもめ」会長の佐竹悦子さんによるオンライン講座を行った。震災当時、保育所長だった佐竹さんは54人の園児を速やかに避難させて誰一人犠牲者を出さなかったが、日ごろから避難訓練を繰り返していたといい「訓練でできないことは、実践できない」と、防災教育の大切さを訴えた。

かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」

 所長を務めていた閖上(ゆりあげ)保育所は海抜0メートルで海岸から800メートルの場所にあることから、毎月のように地震や津波などを想定した避難訓練を続けていたという。2、3歳の園児が2キロほど離れた避難場所の閖上小学校まで歩いて避難するのは難しいため、事前に保育士たちと話し合い、車に園児を分散して乗せて避難することも決めていた。

 地震発生から35分ほどで避難場所の小学校にたどり着くことができて屋上に避難。その約30分後に小学校に津波が到達。"閖上の奇跡"と言われているが、佐竹さんは「偶然で奇跡は起きない。日ごろの危機意識と訓練の結果がすべて」と強調し、「自分の命は自分で守る、これが原則。災害時に優先することは、命を守るための安全の確保」と話した。

 講演は、テレビ会議システム「Zoom(ズーム)」で行われ、県内の女性防災士、保育士ら約70人が参加した。