マスクをして素振りをする部員=羽島市竹鼻町、竹鼻中学校
手指の消毒をしてから美術部の活動を始める生徒=大垣市美和町、大垣東高校

 新型コロナウイルスによる、まん延防止等重点措置(31日まで)が県内に適用されたことを受け、岐阜県は12日に県立学校や各市町村教育委員会に、部活動を制限する指針を通知した。ミーティング時のマスク着用徹底のほか、平日の練習は1日2時間以内、他校との練習試合は原則中止などで、影響は大きい。夏の公式戦や発表会などが控えるこの時期に中学、高校の指導者、部員は苦慮しながら活動を続けている。

 春の県大会でベスト8に進出した岐阜工業高校(羽島郡笠松町)の硬式野球部。夏の大会はシード権を獲得したが、部長は「時間短縮により打撃練習はせず、ノックでの守備練習しかできない日もある」と不安を口にする。打撃練習をする時は1人当たりの球数を減らしている。「他校も条件は同じ。割り切って取り組んでいる」と部長。

 全国大会に出場する運動部が多い私立の中京高校(瑞浪市)も県の指針に従って活動を制限している。田中信博副校長は「練習試合をしたくても相手がいない」と渋い表情を見せるが、全国大会を見据え「練習試合より、この時期に感染者を出さないことが大事」。自身が監督を務める剣道部の練習では「部員はマスクとフェースシールドを着け、つばぜり合いと、声を出すことを禁じている」と感染防止策を話す。

 中学校でも事情は同じ。羽島市の竹鼻中学校の剣道部は今月、県内外の他校との練習試合を組んでいたが全てキャンセルした。今月行われた岐阜地区(岐阜市を除く)大会で、男子が団体戦で2位になった。顧問の水谷直生教諭は「稽古を重ね、力が伸びる時期。実戦を積んで、さらに力を付けていきたいが」と残念そう。

 部はミーティングを含め、練習中は水分を取る時以外はマスクを着用し、感染対策を徹底。休日の練習が減ったことについて、主将(3年)は「物足りない感じだが、少ない練習時間にしっかり集中する」と頭を切り替える。

◆自宅でも制作、時間確保

 文化系の部も思うような活動ができない。大垣東高校(大垣市)の美術部員は6月の県青少年美術展に向け、油絵などの作品を制作中。締め切りが迫る中、部員は作品を自宅に持ち込んで制作時間を確保する。部長(3年)は「同じ空間で同じように悩みながら制作する部員がいることで励まされ、刺激になっていた」。昨年は中止になった同美術展の開催を願っている。

 高山市の日枝中学校の吹奏楽部は、ビニールシートを垂らしたハンガー掛けを生徒の間に置いて仕切るなど、感染対策を工夫して練習を続ける。同校の教諭は「練習を望む生徒のもんもんとした表情を見るのはつらい。ただ時間が減っても大会はある」と話した上で、「延期など、今後の大会の在り方を見直してほしい」と求める。

 まん延防止等重点措置の適用地域外の郡上市の中学、高校でも、県の指針通り、練習時間などを制限している。同市教委は、小学生のスポーツ団体に対しても同様の活動自粛を要請した。市教委の担当者は「人の動きをできるだけ少なくし、学校内への感染リスクを軽減させ、感染防止に努める」としている。