安全推進協議会の冒頭であいさつする梅村哲男担当部長=25日午前、中津川市茄子川、中央新幹線岐阜県駅(仮称)新設工事共同企業体事務所

 リニア中央新幹線の瀬戸トンネル(岐阜県中津川市瀬戸)と伊那山地トンネル(長野県豊丘村)の工事現場で相次いで事故があったことを受け、JR東海は25日、県内でリニア工事を行う施工会社と事故防止に取り組む「安全推進協議会」の初会合を市内の工事事務所で開催した。事故につながった掘削面から岩石などが崩れる「肌落ち」による災害の防止対策について各社と情報共有を図り、事故防止を徹底することを確認した。

 初会合にはJR東海と鉄道建設・運輸施設整備支援機構、施工会社12社の担当者ら約40人が出席。施工会社を代表して日吉トンネル南垣外工区工事事務所の光増朝久所長が「切羽(きりは)(トンネル掘削の先端部)での災害は山岳トンネル工事の宿命」と述べ、課題解決に向けて各社が知恵を絞っている現状を説明。「作業をしている人たちの命に関わる話。良いものは各現場にすぐ浸透できる雰囲気で議論を進めるべき」とし、各社間の連携を呼び掛けた。

 冒頭以外は非公開で行われた。各社から労働災害の説明に続いて肌落ち災害の防止策に関して報告があった。会合後、JR東海名古屋建設部の梅村哲男担当部長は「二度とこのようなことが起こらないように事故防止に努める」と述べた。

 協議会は、JR東海本社と、リニア沿線7都県に設置。沿線都県では基本的に月1回ペースで会合を開催する。24日は本社で、25日は7都県でそれぞれ初会合を実施した。

 事故を巡っては、瀬戸トンネルで10月27日、発破作業後の点検作業中に肌落ちが発生し、作業員2人が死傷した。伊那山地トンネルでも11月8日に肌落ちで作業員1人が負傷した。県内では瀬戸トンネル以外の山岳トンネル3工区の掘削工事も停止し、再開時期の見通しは立っていない。