金森氏に領民挙げて抵抗した三木三澤の山下城跡=高山市一之宮町

 高山市一之宮町の飛騨一宮水無神社から西へ約1・5キロ、市天然記念物の夫婦松の前に「山下城跡」の標柱が立つ。居館跡で城は山頂にあったという。城主は三木刑部太夫国綱で出家して三澤(さんたく)と名乗った。飛騨一宮水無神社の神職だったが、自綱の妹と結婚し、三木一族となった。

 山下城は金森軍の飛騨侵攻であっけなく落城。三澤は一度は許されたが、1カ月後に領民に担がれ、謀反を起こす。比較的近い時代に成立したとされる軍記物「飛州三澤記」に詳細が書かれる。...