2026年度の東海環状自動車道の全線開通に向けて、中日本高速道路(名古屋市)が岐阜県海津市内で工事を進めている養老トンネルの坑内が26日、報道陣に公開された。岐阜と三重の県境にそびえる養老山地を貫く全長約4・7キロのトンネルで、掘削方法や安全対策について説明した。
トンネルは養老インターチェンジ(IC)―北勢IC(仮称)間に位置。海津市と三重県いなべ市の両県側から掘削する。車が走る本坑と避難用の避難坑を並行して掘り進め、同社岐阜工事事務所が岐阜県側の約2・6キロ区間を担当する。
工事では、機械で穴を開けて火薬を詰め、発破して掘り進める方法を採用。崩落を防ぐため、壁面を取り巻くように鋼製の輪を設置してコンクリートを吹きつけ、「ロックボルト」と呼ばれる杭を壁に打ち込む。1度の発破で約1メートルを掘り進む地道な作業で、昨年9月に掘削を開始した本坑は330メートル、同年4月に先行して着工した避難坑は490メートル掘り進めた。
入り口は麓から約70メートル上の山の中腹に空けられ、厚い防音扉で隔てられた本坑内部は高さ約8メートル、幅約13メートルと巨大な空間が広がる。掘削用のドリルジャンボやブレーカーなどの大型車両が並び、本坑より狭い避難坑には、火薬や作業員を運ぶトロッコが走っていた。同事務所の藤原由康所長は「養老山地では初となるトンネル工事。破砕帯もある複雑な地層で、慎重に工事を進めている」と話す。
全線開通する26年度に完成予定で、交通渋滞の緩和や物流の円滑化が期待される。同社の小室俊二社長は「三重と岐阜が高速道路で直接つながる。一日も早い開通を目指し、全力で事業を進める」と語った。













