岐阜第一×加納=6回表岐阜第一1死二、三塁、水野が左前適時打を放つ=長良川球場
1年生ながら3安打の活躍で打線を引っ張った岐阜第一の水野=長良川球場

 二刀流と言えば、豪腕豪打を想起しがちだが、岐阜第一の左投げ左打ちの1年・水野匠登は〝巧腕巧打〟の二刀流だ。チームが序盤に苦しんだ初戦の加納戦では、登板こそなかったが、打では、すべて逆方向に3打数3安打。水野自身も「広角に打てるのが、自分の持ち味」と振り返った。

 今春、入学した好素材の1年生が確実にチームを底上げし、夏を迎えた岐阜第一。主将の3年丹羽淳大も「2、3年が負けない気持ちで頑張り、全体に力がついている」と成長を実感する。水野は6人がベンチ入りした起爆剤の1年生の中でも、ひときわ光り、田所孝二監督の期待も大きい。

 草津シニアでも投手と一塁手の二刀流。関西大会優勝の実績を持つ。投手としては130キロ前後ながら制球、変化球の切れもよく、けん制のタイミングがうまい。179センチ、75キロと体格もよく、球速もまだまだ伸びることが予想されるが、「技巧派として成長させたい。1年に共通して言えることだがハートが強い」と田所監督は魅力を語る。

 「将来は阪口楽(日本ハム)先輩のようになりたい」と目を輝かせる水野。打では存分に示した魅力を次戦以降は投手としても示し、ダークホース岐阜第一の若き旗頭として、岐阜大会を熱く盛り上げる。