岐阜県大野郡白川村のトヨタ白川郷自然学校の夏休み中の名物企画「恐竜の谷探検キャンプ」が、6日から11日にかけて計2回、同村平瀬の大白川周辺で行われた。恐竜の足跡発見地の谷を訪れるのは、コロナ禍や台風もあって4年ぶり。子どもたちは「恐竜博士」とボートをこいで湖を渡り、〝秘境〟を歩いて化石を探す冒険心あふれる3日間を楽しんだ。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」「ここら辺、後ろの森の中とかは白亜紀の地層。足元に転がっている石には化石が含まれています」
今月7日、白山山系から水が注ぐ白水湖畔。ボートを50分こいでたどり着いた谷で県博物館の高津翔平学芸員(34)=古生物担当=が説明を始めると、ヘルメット姿の小学4~6年の12人が一斉に足元を見た。
岐阜、福井など4県にまたがる中生代の地層「手取層群」が広がる大白川の谷が舞台。1989年にイグアノドン類など複数の足跡化石が見つかった露頭まで、さらに1時間半歩く。
「テーマは行動力。自然の中で、本物を見ることで初めて得られる感情がある」と自然学校のインタープリター(案内人)旭祐貴さん(33)は趣旨を説く。
子どもたちは複数の恐竜の足跡やさざ波の跡がある露頭を見学した後、転石をハンマーで割り、次々と見つかる貝や植物の化石に歓声を上げた。
指導に当たった高津さんは「本物の化石に触れたことで、将来、仕事に関わってくれるかも」と期待する。自身も小学1年の時、父親から見せられたナウマンゾウの歯が古生物に関心を深めるきっかけになったという。夜は大白川のキャンプ場に戻り、高山市で発見された卵殻化石の昨年の新種確認など恐竜研究の最新事情を解説。子どもたちは時間を忘れて聴き入った。
現地は国立公園内の国有林で、ダム湖の白水湖も挟むため一般の立ち入りが難しい場所。地域資源を生かした科学キャンプとして、飛騨森林管理署など関係機関との調整や諸手続きを経て2015年ごろから続けている。













