岐阜刑務所の男性受刑者(45)が7日、身体検査として刑務官から裸になるよう命じられた上、陰部や肛門の写真を撮影されて精神的苦痛を受けたとして、国に177万1千円の国家賠償を求めて岐阜地裁に提訴した。

 代理人弁護士によると、男性は2020年9月に別の受刑者とけんかになり、相手に足の小指を踏まれ、腹を殴られた。刑務官から取り調べを受けた後、全裸になるよう言われ、写真を撮られたという。

 男性は20年10月、名古屋矯正管区に不服を申し立てたが、21年1月に刑務所は「暴行を受けた箇所の正確な特定と身体状況の確認のため、全身の写真撮影を行った」と回答。男性側は「全裸にならなくても確認でき、写真撮影までする必要はなかった」と主張している。

 代理人弁護士でNPO法人監獄人権センター(東京都)の大野鉄平事務局長が記者会見し、「写真に記録されたことで、男性は立ち会った刑務官だけでなく、報告書を通じて多くの刑務所職員に裸を見られた。裸での身体検査がどこまで許されるのか、議論の契機にしたい」と話した。

 岐阜刑務所は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。