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本巣市商工会長 坂井田良道氏(左) 本巣市長 藤原 勉氏(右)

 いよいよ2026年度、岐阜、愛知、三重の3県を環状に連結する東海環状自動車道の西回り区間が完成し、全線が開通する見込みです。山県‐大野神戸IC間に位置する本巣市内では、現在、糸貫IC(仮称)と本巣PA(仮称)の工事を進めています。今回は、藤原勉本巣市長、坂井田良道本巣市商工会長に「東海環状全線開通への期待、本巣市のまちづくり」をテーマに、本巣市の将来に向けた発展についてお話しをうかがいました。
(聞き手は国土交通省中部地方整備局岐阜国道事務所長 松實崇博)

もとまるパークを核とした地域振興を目指す

松實 来年度完成予定の東海環状自動車道本巣PA(仮称)付近に今年7月開園した「もとまるパーク」について教えて下さい。

藤原 公園の名前は一般公募し、本巣市民に名付けてもらいました。開園後は好評で、土日は多くの人で賑わっています。来年度に東海環状自動車道西回りルートの山県‐大野神戸IC間の開通に合わせて、公園を活用したイベントなどを行っていきたいです。現在整備中ですが、将来的には本巣PA(仮称)と公園が連結し、高速道路を出ることなく「もとまるパーク」を利用できますので、高速道路利用者の公園利用を含め、より賑わいが創出されることを期待しています。また、「もとまるパーク」は、高速道路に近いという利点を活かし災害時には支援物資の集積拠点にするなど、防災拠点としての活用も見込んでいます。 

 今後は公園内で物販イベントなど種々のイベントを企画し、イベントを実施したい民間事業者を募っていく予定です。本巣市の特産品販売やキッチンカーなどの出店による当公園を核とした地域振興を目指しています。公園を一般の利用だけでなく、民間事業者が潤ってもらうことができる体制づくりも考えています。

坂井田 民間の応募を募っている中で、本巣市商工会の事業者からも参加してくれたらと思います。新たなビジネスチャンスと捉えて、挑戦してほしいです。

すべては地域の活性のため

松實 来年度の山県-大野神戸IC間の糸貫IC(仮称)開通に向けてのまちづくりや、地域活性化の展望は。

藤原 本巣PA(仮称)の近くには、新たな本巣市庁舎と消防署も完成します。糸貫IC(仮称)が完成することを想定して数年前から取り組んできたわけですが、最大の狙いが東海環状自動車道を生かした周囲への企業誘致です。地域の収益をしっかりと上げることを最大の目標としています。2008年に分譲地の販売が開始された屋井工業団地には多くの企業が集まり、すぐに完売となりました。それから第2段となる企業誘致として、同団地の南側の温井、浅木周辺のエリアに現在、アピ、東海牛乳、一丸ファルコスなど県内企業の工場などが新設されています。また、ビジネスホテルの建設計画が出ており、実現すれば、本巣市で同ホテルが第1号となります。近隣の大野町には西濃厚生病院が開院し、イビデンの工場も建設中であり、出張などで訪れる人たちがホテルを利用するようになるでしょう。

 糸貫IC(仮称)に隣接した土地も工場の適地なだけに、産業の活性化を図りたいと考えています。さまざまなものが周辺に集約されることになりましたが、全ては地域を活性化させるためです。周辺は市の中心地区になりつつあります。

 東海環状自動車道の西回りルートが完成すれば、市の南部の風景は様変わりします。道路整備にも注力しており、揖斐川町、大野町へと向かう道路の整備に重点的に取り組んでいます。いずれは揖斐川町から岐阜市のマーサ21までを結ぶメインロードとしたいと考えています。

 IC完成から多くの変化が生まれ、新しい道路を造ることで周囲にも好影響を与えられます。また、町村が合併して現在の本巣市となったことで、市による都市計画案をしっかりと練って、実践することができました。地域の特性に応じた土地利用が進むよう、東海環状自動車道沿線という特徴を活かし、産業的な利用を誘導する地域等の都市計画上の指定を行い、企業誘致等の土地利用の誘導を進めています。

坂井田 東海環状自動車道がこれだけ早く完成にこぎつけたのは、糸貫IC(仮称)が完成すれば企業誘致を促進できると見込むなど、本巣市が先をしっかりと見通して計画を進めたからです。本巣市には約1300超もの事業所があります。物流を円滑にする東海環状自動車道が市内に開通すれば、地域が活性化して業務の効率化にもつながります。地元の経済団体を取りまとめる立場から見ても、人や物の流れが大きく変わると確信しています。新庁舎が完成すればまちの新たなシンボルとなって周囲をセントラルゾーンと見立て、多くのビジネスが生まれるでしょう。地元事業者はそれに合わせた動きに取り組んでいくはずです。南北に長いのが本巣市の特徴で、地元を走る樽見鉄道から見る東海環状自動車道のロケーションも変わり、新たな市の魅力になるかもしれません。こういったまちの新たなロケーションなども経済活性化への起爆剤となって、さまざまな政策が展開されていけばと思います。新たな道路や商業施設などのハード面に加えて、市民にとって地元の魅力と思えるソフト面での充実も重要になってきます。自然に囲まれながら工場があるというロケーションが市の魅力になればと思います。結果としてまちも賑やかになり、県外から訪れる人々が増えれば、本巣市との施策とも一致することになると思います。

関西・北陸とのアクセスが増加

松實 県外とのアクセスが改善されるメリットはどうですか。

藤原 糸貫IC(仮称)から1本で関西方面へ向かうことが可能になり、気軽に行き来ができる環境となります。北陸へのアクセスも良くなり、関西方面から東海環状自動車道を使って飛騨地域へ向かう人の流れも増加するでしょう。今までなら迂回せざるを得なかった状況から、高速道路のルートが増えることで、移動の利便性が生まれます。結果として交通の流れが分散され、名神高速の渋滞も緩和されるはずです。また、関西から移動してくる人たちにとって、本巣PA(仮称)が休憩所としても重要な役割を担うことになります。そして、PAで利用者が休憩だけでなく、公園へ立ち寄ってもらい、公園内の店舗で商品を購入してくれれば地域への利益にもつながります。

日本三大桜の一つ、根尾谷淡墨ザクラ

坂井田 糸貫IC(仮称)を使って、関西方面から根尾の淡墨桜を見にくる観光客も増えるでしょう。また、本巣市の名産品である柿やイチゴ、トマトといった特産品や加工商品などを、高速道路の使用で流通させることができます。最近では農産物の生産者が自ら商品を売りに出す傾向となっています。公園内で商品を販売すれば生産者の利益を上げることが可能で、生産者にとって多くの利点があるはずです。また、県外のさまざまなエリアと観光交流の広域化も図れると思います。

松實 2026年度の全線開通については。

藤原 養老ー北勢IC間が開通すれば、岐阜、愛知、三重県の3県が高速道路でつながり、地域の大動脈となります。中でも三重との連携が強まり、四日市港から海外へ輸出するルートが誕生します。また、西美濃・北伊勢観光サミットで、両エリアの特産品などを観光物産展で販売するといったことを連携して行っています。こういった広域観光が可能になり、手を携えて地域を盛り上げるさまざまな活動が可能です。まちの中心部を避けて、山を通る高速道路が多い中、本巣は住宅地を通る「まちなかの高速道路」となり、多くの人にとってアクセスしやすいエリアとなるでしょう。また、災害時にも高速道路は、物資や救急の移動にも活用できます。

坂井田 自然災害も今までにないような規模で発生しています。そういった中で、東海環状自動車道は防災面での貢献も大きな役割を果たせるでしょう。物資の輸送の拠点となり、病院へのアクセスも良くなります。

松實 東海環状道の効果を高めるための今後のまちづくりへの思いは。

藤原 東海3県が物流を含め多くの形でつながり、連携を図れるようにしたいです。全線開通で四日市港との距離が縮まって、県内企業から同港への輸送がスムーズになり、海外とのビジネスも増やせるでしょう。もちろん、岐阜の特産品を三重へ、三重の特産品を岐阜へ送ることも容易になります。お互いにとってウィンウィンとなることを期待します。日本の製造業は東海3県で成り立っていると言っても過言ではありません。大動脈である東海環状自動車道を官民一体となって取り組み、生かしていきたいと思います。

松實 ありがとうございました。地域の皆さんの期待に応えられるよう、1日も早い開通に全力を尽くします。

左から、本巣市商工会長 坂井田良道氏、本巣市長 藤原勉氏、国土交通省 中部地方整備局 岐阜国道事務所長 松實崇博氏=本巣市役所

東海環状自動車道に関する、簡単なアンケートにご協力ください。

実施期間/令和5年12月28日(木)~令和6年1月31日(水)まで
アンケートの対象/15歳以上の方(中学生除く)
アンケートの回答はこちら
 

【お問い合わせ】

国土交通省 中部地方整備局 岐阜国道事務所
(事務局)岐阜新聞社営業局
TEL.058-264-1158(平日9:00~17:00)

[PR]PRESENTED BY 国土交通省中部地方整備局岐阜国道事務所