東海環状自動車道西回りルートの工事で、ゆっくりと進む橋桁=7月29日、海津市南濃町志津新田

 2026年度に全線開通を予定する東海環状自動車道西回りルートの海津市南濃町内の工事現場で、巨大な橋桁を引っ張り移動させながら橋を架ける「送出(おくりだ)し工法」による工事が進んでいる。7月28、29日には、橋桁を動かす送り出しの作業が初めて行われ、約750トンの橋桁が1分間に50センチずつ、田園風景をゆっくりと進む様子が見られた。

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 大型重機などが地上に設置できない場所で橋を架ける際、橋桁をワイヤーなどで引っ張り橋を架ける工法。今回この工法が採用された約570メートルの区間は、三重県境のトンネルにつながる養老山地の麓。養老鉄道と津屋川をまたぐルートに当たり、西回りの難工事箇所の一つという。

 現場で組み立てた橋桁は長さ約80メートル、幅約11メートル。進行方向には長さ約65メートルの「手延べ機」と呼ばれる設備が接続され、手延べ機が先導して橋桁を橋脚に載せていく。完成後に手延べ機は解体する。

 青々とした田んぼの真ん中の工事現場には、橋脚や架橋のための設備で地上約17メートル、6階建てのビルの高さほどの構造物がそびえ立つ。送り出しが始まると、構造物の上部を静止しているかと見間違うほどのスピードでゆっくりと動き、手延べ機がじわじわと伸びているようにも見える。2日間で138メートル前進した。

 今回は橋脚の間に足場や仮設の支えを設置した状態で引っ張ったが、今後は手延べ機と橋桁が川や線路の上を移動し橋を架ける様子が見られる。送り出しは来年3月まで計6回に分けて実施。次回は新たな橋桁を組み立てた後、10月中旬に行う予定。