2009年選手権の県岐阜商は、県勢39年ぶりの選手権ベスト4入りを果たした。主将だった松田智宏さん(32)=東海理化マネジャー=に激闘や、躍進の要因を振り返ってもらった。

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岐阜県勢39年ぶり選手権ベスト4に導いた2009年県岐阜商の主将松田智宏さん=愛知県豊川市
 【松田智宏(まつだ・ともひろ)】1991年岐阜市生まれ。外野手。県岐阜商高から中部学院大を経て、社会人野球の東海理化でプレー。現在はマネジャー。大学、社会人でも主将を務めた。選手権ベスト4メンバーで、1学年下の井貝星良は東海理化でもチームメート。

 ―藤田明宏監督就任数カ月での躍進。岐阜大会準決勝の中京戦、1時間28分の雨天中断後の逆転勝ちは大きな転機になりましたね。

 松田 そうです。1―2の九回表中京の攻撃、1死満塁での中断。正直、負けを覚悟しました。でも、控えのメンバーが必死に水取りして整備してくれた姿に心を打たれ、全員が絶対に負けられないという気持ちになった。さらに藤田先生が監督をしていた2006年選抜ベスト4の岐阜城北を、県岐阜商がサヨナラ3ランで破った話をした。「先輩たちは、ここをひっくり返した。お前たちにもできる」と。...