岐阜新聞社は、新型コロナウイルスワクチン接種に関するアンケートを県内42市町村を対象に行った。7月末時点で65歳以上の高齢者への接種率は1回目は半数超の26市町村で9割を上回り、2回目も12市町村で9割超と、高い値を示した。政府が掲げた7月末までに希望する高齢者に接種を完了する目標は、全市町村が達成したとの認識を示した。一方、12~64歳の一般の接種率(3日時点)は1回目が3割に満たない自治体が33市町に上り、2回目が2割に達したのは大野郡白川村、加茂郡東白川村の2村のみ。感染の再拡大が県内でも顕著な中、いまだに多くの市町がワクチン供給不足を訴えており、接種率向上には希望量との差を埋め、安定的に供給できるかが鍵を握りそうだ。

 65歳以上の接種率を市町村別に見ると、恵那市が1回目(96・5%)、2回目(95・4%)ともトップだった。同市の担当課は「医師会の協力で環境的には整ったが、推奨するキャンペーンはしていない。高い数字に驚いている」と話す。2回目は最も低かった本巣郡北方町(79・2%)でも全国平均を上回り、県内で高齢者への接種が順調に進んだことを裏付けた。

 64歳以下の一般接種は県内全市町村でスタートしていたが、接種率は42市町村の単純平均で、1回目が25・5%、2回目は10・5%と低い水準にとどまっている。1回目の最高は白川村の84・2%、最も低いのは加茂郡七宗町の8・9%だった。可児郡御嵩町と美濃市では、まだ2回目の接種が始まっていなかった。

 政府によるワクチン供給減の影響も尋ね、半数超の22市町がいまだに影響があると回答した。このうち、個別接種をメインに進める岐阜市の担当者は「医療機関の希望通りの数がまだ供給できていない」とし、政府が求める11月の完了は可能としながらも、スケジュールが立て込むとの見通しを示した。高齢者接種で高い実績を残した瑞穂市の担当者は一般の接種率の低迷について「国からの供給が減少し、当初予定通り実施できていない。今後も供給が減るようであれば、接種率を上げるのに時間がかかる」と不満を漏らした。

 ワクチン供給不足の影響では「9月以降の集団接種のスケジュールを立てられない」(高山市)、「現在の接種能力(2会場で1日約400人)を維持していくと、9月中旬以降の予約は取れなくなる」(海津市)といった声もあった。

 内閣官房によると、7月末時点の高齢者接種率は全国平均が1回目は86・2%、2回目は75・4%。岐阜県の1回目は91・5%、2回目は86・7%で、ともに都道府県でトップだった。本紙アンケートは今月4日にかけて実施した。