兵庫県西宮市の甲子園球場で2年ぶりに開催されている第103回全国高校野球選手権大会。岐阜県代表の県岐阜商は15日、明徳義塾(高知)との初戦で2-3でサヨナラ負けを喫し、涙をのんだ。1年生からバッテリーを組み、何度もチームを勝利に導いてきた捕手の高木翔斗主将とエース野崎慎裕投手の高校生最後の夏が終わった。
かんたん検索! 岐阜県・東海のイベント お出かけ情報総合サイト「ぎふっと!」ともに1年時から主力として試合に出場した。高木主将は野崎投手に「普段はゆったりしていてマイペースだが、マウンドに上がると気迫あふれる投球をしてくれる」と信頼を寄せ、野崎投手は高木主将を「先頭に立ってチームを引っ張ってくれる。信頼しているからミットに向かって思い切り投げ込める」と話す。
春の選抜大会以降は、バッテリー間のコミュニケーションを深めようと、高木主将は野崎投手の球を受ける時間を増やした。これまで投球練習では、ブルペン捕手が相手を務めることが多かったが、練習から受けるようにした。自然と会話も多くなり、「次の試合は相手打者をどう抑えるか」など、2人で念入りに対策を練った。
悔しい思いをした先輩への共通の思いもバッテリーの絆を深めた。昨年は新型コロナウイルスの影響で、春の選抜大会に加え、夏の甲子園も中止になった。昨年度の3年生は代替大会の県独自大会にも出られなかった。それから「先輩たちのためにも甲子園に」が合言葉になったが、その中心が2人だった。投打の軸である2人が先輩の悔しさを晴らそうと先頭に立って努力を重ねた。
最近、野崎投手の変化に気付いた。「春ぐらいまではマウンド上で自分のことでいっぱいいっぱいだったが、最近はアウトを取るたびに後ろを向いてみんなに声を掛けている」とエースの自覚を感じた。「余裕が出てきたなと思った」と笑う。一番近くで見てきた高木主将だからこそ感じることができた変化だ。
岐阜大会では2人で打者の特徴を捉えて配球を組み立てた。「甲子園でも打者の特徴を捉えて高木と一人一人抑えたい」と気合十分で臨んだ野崎投手。絶好調ではなかったが、ミットに向かって全力で腕を振り、6回2失点と試合をつくった。高木主将は「負けてしまって悔しいし、好機で打てず(野崎投手に)申し訳ない」と下を向くが、「2人でこれまでつくり上げたものを最後の舞台で出すことはできた」とバッテリーの集大成を甲子園で示した。










