栗よせ

 自然豊かな岐阜県飛騨高山では、栗が秋に里山で採れ、さまざまな方法で食べられてきた。その一つにこしあんに混ぜ、蒸して固めた「栗よせ」がある。

 今では各店舗が、各家庭で食べられた物を製造、販売する。作り方は同じでも店によって栗や小豆にこだわりがあり味も異なるため、人それぞれにお気に入りがある。店に並ぶと秋の到来を感じられ、飛騨高山を代表する銘菓として定着した。栗の蒸しようかんは、他地域では栗蒸しようかんが一般的だが、飛騨では独自の名前で親しまれる。高山市が認定するブランド「メイド・バイ飛騨高山」の品の一つだ。

 一般的な栗蒸しようかんは表面に甘露煮の栗を並べるが、栗よせは中に混ざっている。ようかんには寒天で固める練りようかんと、小麦粉、でんぷんで固める蒸しようかんがある。栗よせは後者で、もっちりとした食感が特長。そのシーズンの栗が手に入る9~12月にのみ作り、季節を大切にする。