導入したドクターカーを紹介する木沢記念病院の山田実貴人副院長(左)=美濃加茂市古井町

 木沢記念病院(岐阜県美濃加茂市古井町)は、来年1月に移転・改称して開院予定の新病院「中部国際医療センター」(同市健康のまち一丁目)に、ドクターカーを1台導入するのに先駆けて23日、試験運用を開始した。可茂消防事務組合と連携して可茂2市2郡の通常の救急業務に当たるほか、新型コロナウイルスの感染拡大で自宅療養を余儀なくされる患者が増える中、症状が急変した場合などにも柔軟に運用していく。

 ドクターカーは、可茂消防からの要請を受けて同病院が必要と判断した場合に出動する。同病院に勤務する救急救命士が運転し、医師と看護師が同乗して現場に向かうため、病院と同じレベルでの初期治療を行うことが可能という。導入は中濃地区では初めて。

 救急部門の常勤医師は6人で夜間は半分になる。当面は平日の午前8時30分から午後5時までの間で運用していく。

 新病院には、可茂消防の救急救命士らが常駐する庁舎「救急ワークステーション」が設置され、救急車も1台配備されるなど、地域医療を守るため、同病院との連携が一層強化される。 可茂消防事務組合消防本部の福田一成消防長は「ドクターヘリは県内で1機しかなく、雨天や夜間は飛べない。ドクターカーとのすみ分けで救急救命率の向上や早期治療で後遺症の軽減にもつながる」と期待する。山田実貴人副院長は「コロナ患者では往診対応になるべき人が救急要請される例もある。医療が逼迫(ひっぱく)しないよう現場への負荷を見極めながら、柔軟に運用したい」と話した。