岐阜県内の1月発表の新型コロナウイルス感染者数は感染力の強いオミクロン株への置き換わりが進んだ影響で、月別では過去最多となる計1万48人となり、月別で初めて1万人を超えた。全国でも県内でも重症者はこれまでと比べて少ないが、過去の感染拡大期では重症者は感染のピークから遅れて増加する傾向にある。医療提供体制が逼迫(ひっぱく)しているだけに、県はさらなる警戒を強めている。

 昨夏の第5波以降は感染状況は落ち着き、昨年11月は125人、12月は26人まで減少していた。1月に入り3日連続で1日当たりの感染者は10人を下回っていたが、その後は感染者が急増。28日には過去最多の886人の感染を確認した。

 感染者増に比例して、医療提供体制の逼迫も続いている。宿泊療養施設の入所者増により、22日からは第5波に続き自宅療養がスタート。病床使用率は30日時点で62・2%で、中濃圏域の医療機関では8割台後半、岐阜圏域は7割の病床が埋まっている。

 感染拡大で懸念されるのは重症者の増加だ。重症者1人に対して医療スタッフが容体を常に確認する必要があるなど、医療提供体制への負担はさらに重くなる。重症化リスクの高い高齢者の感染者は増加傾向にあり、18日の感染者382人のうち60代以上が36人と約1割だったが、28日の886人のうち170人と約2割まで増加した。

 これまでの感染拡大期では、感染が増加し始めてから3~4週間後に遅れて重症者数が増える傾向にある。県内の重症者数は31日時点で20代の1人だが、県健康福祉部の堀裕行部長は「先行して感染が拡大した県では、感染者の年齢層が高くなって、症状が重くなる人も増えてきている。感染のピークの高さを少しでも低く、後ろ倒しにしていくことが重要」と呼び掛けている。