会見で謝罪する鷲見直人副市長(中央)ら=5日午後3時2分、土岐市役所(撮影・坂井萌香)

 岐阜県土岐市泉町大富の新大富立体高架下で1月13日、市消防本部が119番を受けたにもかかわらず救急車を出動させず、翌日、路上生活者の50代とみられる男性の死亡が確認されたことが判明した。市は出動しなかった経緯を検証するほか、多治見署が職員から事情を聴いている。5日に市役所で会見した鷲見直人副市長は「亡くなられた方のご冥福を心よりお祈りする。多くの皆さまが心配をされている状況に、心よりおわびを申し上げる」と謝罪した。

 市消防本部によると、現場はJR中央線の高架下。13日午後6時10分ごろ、通行人の60代女性から「路上で生活をしている方の様子がおかしい」と119番があったが、通信員が救急車を出動させる指令を出さなかった。翌日午前6時40分ごろには、通行人の70代男性が近くの同本部北消防署に駆け込み通報。この時は救急車が出動したが、救急隊員が現場で男性の死亡を確認した。...