佐賀地裁

 心神耗弱状態の高齢女性から約4100万円をだまし取ったり盗んだりしたとして、準詐欺や窃盗などの罪に問われた元佐賀市議川崎直幸被告(75)の論告求刑公判が21日、佐賀地裁(山田直之裁判官)で開かれ、検察側は懲役8年を求刑した。初公判で被告は起訴内容を認めていた。判決は5月12日。

 検察側は論告で「高齢女性の認知機能低下につけ込み、巧妙で卑劣」と非難。「市議の信頼を逆手に取り、反省の態度も十分ではない」と述べた。弁護側は最終弁論で「社会復帰後、入院も予定され、再犯の恐れは低い」として寛大な判決を求めた。

 被告は21年10月まで市議を3期務めていた。