4月30日、英北部のエディンバラ大で、アイヌ民族の遺骨を受け取った北海道アイヌ協会の大川勝理事長(左)(共同)

 【エディンバラ共同】英北部スコットランドのエディンバラ大は4月30日、研究目的で約110年間にわたって保管していたアイヌ民族の遺骨3体を北海道アイヌ協会(札幌市)に引き渡した。大学で遺骨を受け取った大川勝理事長は「長い間、遠い異国の地でどんな思いでいたのかと考えると胸がいっぱいになる。尊厳ある慰霊をしたい」と語った。

 戦前に人類学などの研究目的で国内外に持ち出されたアイヌ民族の遺骨は多く、近年故郷に戻す取り組みが進んでいる。今回の返還は外交ルートで実現し、ドイツ、オーストラリアに続いて3例目。

 当面、北海道白老町のアイヌ文化施設「民族共生象徴空間(ウポポイ)」に安置する。