スペインのフランコ総統(ゲッティ=共同)

 【ローマ共同】スペイン検察は5日、第2次大戦時にフランコ独裁政権がナチス・ドイツと共謀し、強制収容所にスペイン人数千人を移送したかどうかの調査を始めた。オーストリアのマウトハウゼン強制収容所の解放80年に合わせて調査開始を発表した。スペインメディアが報じた。

 1939年にスペイン内戦でフランコら率いる右派が左派に勝利し、数千人のスペイン人がフランスに逃げたが、フランスは40年、ナチスの侵攻に降伏。数千人は強制収容所に移送され死亡した。検察によると、死者は4千人以上に上る。

 スペインのサンチェス政権は、フランコ時代の人権侵害被害者の名誉回復など、負の歴史の清算に積極的に取り組んでいる。