恵那高校(岐阜県恵那市大井町)から初めて甲子園の土を踏む選手が誕生する。5日に甲子園球場(兵庫県西宮市)で開催される全国高校軟式野球選手権大会70回記念春の軟式交流試合(日本高野連主催)に、同高軟式野球部の3年副主将で捕手の岩山大翔選手(17)が、西日本選抜チームの一員として出場する。「憧れていた場所。感謝の気持ちを持って挑みたい」と聖地でのプレーに意気込んでいる。
回答者全員にクオカード500円プレゼント!アンケート実施中!大会は、夏の全国高校軟式野球選手権大会が今夏に70回を迎えるのに合わせ、軟式野球の普及と発展を目的に、全国から選抜された選手が東西に分かれて試合を行う。恵那高は昨年の秋季東海大会で13年ぶりの優勝を果たし、岩山選手は扇の要としてチームを引っ張った。
小学4年生から野球を始めた岩山選手。恵那高に硬式野球部はないが、「野球は続けたい」と軟式野球に打ち込んできた。初めて甲子園でプレーすることに「今でも信じられない。けど、楽しみたいのが1番」と思いを語り、「技術はまだまだだけど、声では負けない」とアピールする。
また、今大会が盛り上がることで「軟式野球の大きな大会をもう一つ増やす足がかりになれば」と期待を語る。硬式は春の選抜大会、夏の選手権大会と二つの大きな全国大会があるが、軟式には夏の大会しかない。恵那高では3年生が春に引退するため、3年生にとって「区切りとなる大会がない」という。西日本選抜チームの責任教師を務める同高の加藤貴裕監督(36)も「3年生が春に引退する学校は、なかなか全国を目標にしづらい」と話す。
「だからこそ自分たちが軟式野球を広める存在になりたい」と岩山選手。「仲間の思いも背負って、持てるものを全部出し切っていきたい」と力を込めた。