航空自衛隊のT4練習機が愛知県犬山市のため池「入鹿池」に墜落した事故で、中谷元・防衛相は16日、東京・市谷の防衛省で記者会見し、同日の捜索で「搭乗員と思われる体の一部を発見、収容した」と明らかにした。空自は身元の確認を進める。
空自によると、これまでに機体はばらばらの状態で見つかり、15日にはエンジンとみられる物を発見。隊員のヘルメットも激しく破損しており、空自は、機体が速度を保ったまま水面にぶつかり、大破した可能性もあるとみて事故原因の特定を急ぐ。
墜落機に搭乗していたのは、いずれも新田原基地(宮崎県)の第305飛行隊所属の井岡拓路1等空尉(31)と網谷奨太2等空尉(29)。
事故は14日に発生。午後3時6分ごろ、新田原基地に向け小牧基地(愛知県)を離陸し、1分程度は安定して飛行していたが、右旋回中に高度が約1400メートルから急低下し、レーダーから機影が消えた。緊急事態の宣言は確認されていない。
現場では16日も自衛隊と県警、地元消防による不明隊員の捜索を続けた。