「海峡フォーラム」で演説する中国共産党序列4位の王滬寧・政協主席=15日、中国福建省アモイ(新華社=共同)

 【アモイ共同】中国福建省アモイで15日に台湾との交流イベント「海峡フォーラム」が開かれた。中国共産党序列4位の王滬寧・人民政治協商会議(政協)主席が「台湾独立分裂勢力は国家主権や領土の一体性を損ない台湾同胞に災難をもたらす」と演説。台湾最大野党、国民党の馬英九元総統が出席する中、独立派と見なす頼清徳政権をけん制した。

 王氏は中国の経済発展の成果を台湾人と享受すると訴え、台湾の対中融和派の取り込みを図った。同フォーラムに総統経験者が出席するのは初めて。

 王氏は、今年が抗日戦争勝利80年の節目だと強調。日本による台湾統治の終了は「台湾同胞を含む中国人民全体が払った大きな犠牲によって実現した」と述べた。

 王氏は「一つの中国」原則に基づく「1992年合意」を堅持する重要性を強調。外国からの干渉を拒否し、「祖国統一の大業を断固として進める」と語った。また、台湾独立勢力が「(中台)同胞が対立するよう挑発している」と述べ、頼政権を批判した。