左からイスラエルのネタニヤフ首相(AP=共同)、トランプ米大統領(AP=共同)、イラン最高指導者ハメネイ師(イラン最高指導者事務所提供、AP=共同)

 【テヘラン、エルサレム共同】イランとイスラエルの停戦合意から7月1日で1週間。交戦は収まったが、両国とも強硬姿勢を維持し相手側の違反があれば攻撃を再開すると警告する。合意は脆弱で情勢は流動的だ。トランプ米大統領は米軍の攻撃でイラン核施設を「完全破壊」したと主張するが、否定情報が相次ぎ、実際の被害や核開発の行方が焦点となっている。米国とイランの核協議再開も依然、見えない。

 トランプ氏はパレスチナ自治区ガザの早期停戦実現へも圧力を強めるが、先行きは不透明だ。

 イラン軍のムサビ参謀総長は6月29日、サウジアラビアのハリド国防相と電話会談し、イスラエルが停戦を守るか「真剣に疑っている」と発言。攻撃されれば断固として反撃すると訴えた。

 6月13日のイスラエルの先制攻撃で始まった「12日間戦争」(トランプ氏)で、イラン側は革命防衛隊や軍の幹部、核科学者を次々と殺害され、民間人ら935人が死亡した。最高指導者ハメネイ師を頂点とする革命体制は大打撃を受けた。