2024年度の国の一般会計税収が初めて75兆円台に乗り、5年連続で過去最高を更新する見通しとなったことが30日、関係者への取材で分かった。物価高や賃上げ、企業業績の拡大で、消費税や法人税の税収が伸びたとみられる。昨年公表した直近の見通しでは一般会計税収を73兆4350億円と見込んでおり、2兆円程度上振れする。
23年度は72兆761億円だった。財務省は近く、正式発表する。上振れ分を反映した予算の余りは、通常、国債の償還や防衛強化に使われる。25年度の税収は77兆8190億円を見込んでいるが、24年度の伸びを受けて、さらに増える可能性がある。
自民、公明両党は、物価高対策として一律2万円、子どもや住民税非課税世帯の大人には加算して1人当たり4万円の現金給付を行う方針。税収の上振れ分を財源の一部に充てる。野党は「取り過ぎた税金は国民に返すべきだ」などと減税を求める主張を展開している。参院選の争点の柱となっており、税収の動向が注目されていた。