英音楽祭で演奏する「ボブ・ビラン」=6月28日、南西部サマセット(YUI MOK/PA提供、AP=共同)

 【ワシントン共同】米国務省のランドー副長官は6月30日、Xへの投稿で、2人組の英ラップ・パンクグループ「ボブ・ビラン」のメンバーのビザを取り消したと明らかにした。米メディアによると、6月28日に英国の音楽祭で聴衆を扇動し「イスラエル軍に死を」と叫ばせた。

 米メディアによると、ボブ・ビランは10月下旬から米国でツアーを実施する予定だった。ランドー氏は「暴力や憎しみを賛美する外国人はわが国では歓迎されない」と強調した。

 ボブ・ビランは音楽祭で「フリー、フリー、パレスチナ!」と叫んだ後、聴衆に「これは知っているか?」と問いかけ「死を、イスラエル軍に死を」とも叫んだという。

 イスラエル軍は2023年10月からガザでハマスと激しく戦闘。民間人犠牲をいとわず攻撃を続けている。ガザの保健当局によると、戦闘開始後のガザ側の死者は5万6千人を超えた。

 この演奏を巡っては、生中継を続けた英BBC放送にも英国で批判の目が向けられ、BBCは演奏の途中で中断すべきだったと釈明した。