岐阜市の陸上自衛隊日野基本射撃場で隊員3人が自動小銃で撃たれ死傷した事件で、強盗殺人罪などで起訴された元自衛官候補生の男(20)の弁護側が、男の精神鑑定を岐阜地裁に請求したことが10日、関係者への取材で分かった。初公判の見通しは立っておらず、鑑定が実施されれば、さらにずれ込む可能性がある。

 検察側は約6カ月間鑑定留置し、精神鑑定を実施。刑事責任能力を問えると判断し、昨年2月に起訴した。弁護側は再鑑定が必要だと主張しているとみられる。

 事件は23年6月に発生。当時18歳だった男は弾薬を奪おうと、自動小銃を発射し、1等陸曹と3曹を殺害し、別の隊員に重傷を負わせたとして起訴された。