仙台市で2022年、自宅に居候していた知人の佐藤大貴さん=当時(22)=を殺害し、遺体をバラバラに切断して地中に埋めたとして、殺人と死体損壊・遺棄などの罪に問われた住所不定、無職山口優被告(33)の裁判員裁判で、仙台地裁は10日、懲役21年(求刑懲役26年)の判決を言い渡した。傷害罪については、十分な証拠がないとして無罪とした。

 判決理由で須田雄一裁判長は、交際相手の前田広樹被告(33)=一審で懲役25年、控訴中=の供述などから、2人で共謀し、殺意を持って首を絞めたと認定。弁護側の「てんかんの発作を起こした佐藤さんを落ち着かせるために口と鼻を一瞬押さえた」との主張を退けた。

 判決によると、前田被告と共謀し、22年11月10日、当時住んでいた仙台市青葉区のアパートで佐藤さんの首をタオルのようなもので絞め殺害。同月12〜14日、遺体をチェーンソーなどで切断し、同市若林区内の地中に埋めるなどした。