提訴後、記者会見する原告側の松丸正弁護士=10日午後2時47分、甲府市役所

 甲府市職員が長時間勤務により死亡したのは、樋口雄一市長が職員の勤務時間の把握など管理を怠ったためだとして、住民3人が10日、市を相手取り、遺族に支払った損害賠償金など計約7千万円を市長に負担させるよう求めて甲府地裁に提訴した。

 原告側の松丸正弁護士は甲府市役所で記者会見し、勤務時間の管理体制が構築されていない地方自治体は多いと指摘。

 樋口市長は「訴状が届いた際には適切に対応する」とコメントした。

 市職員の向山敦治さん=当時(42)=は2020年に自殺。市に賠償を命じた24年の地裁判決に基づき、市は賠償金と遅延損害金計約7180万円を支払った。