ドイツ・ベルリン市ミッテ区の公有地にある少女像=8日(共同)

 【ベルリン共同】ドイツ首都ベルリンのミッテ区は10日、公有地にある従軍慰安婦の被害を象徴する少女像を巡り、韓国系市民団体「コリア協議会」が9月末までに代替地への移設に応じない場合は、原状を回復するためにさらなる措置を講じる可能性があると警告した。共同通信の取材に回答した。

 ミッテ区は8日、約100メートル離れた私有地を代替地とする方針を発表したが、韓国の聯合ニュースによると像を設置したコリア協議会は反対を表明し、移設に応じない姿勢を示した。

 ミッテ区は「コリア協議会が代替案を拒否する姿勢を示したことを大変遺憾に思う」とした上で「ミッテ区は引き続き協議に応じる用意はあるが、恒久的な設置が可能なのは私有地だけだ」と強調。「コリア協議会が法律を順守し、自主的に撤去義務を果たすと考えている」と付け加えた。

 コリア協議会は2020年に少女像を設置し、日本側は岸田文雄首相が22年、来日したドイツのショルツ首相に撤去に向けた協力を要請した。