米FRBのクーグラー理事=6月、ニューヨーク(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】米連邦準備制度理事会(FRB)は1日、クーグラー理事が任期途中で8日辞任すると発表した。FRBは辞任理由を明らかにしていない。FRB議長は7人の理事の中から選ぶ仕組みで、理事職が空けば、トランプ大統領がパウエル議長の後任含みで意中の人物を据えることも可能になり、人選に注目が集まりそうだ。

 トランプ氏は早期に利下げするよう、FRBに再三求めている。理事ポストに空きができることが「非常にうれしい」と記者団に語った。理事は大統領が指名し、議会の承認を経て就任する。トランプ氏は利下げに慎重なパウエル氏への批判を繰り返しており、利下げを容認する人物を議長に据える意向を示している。パウエル氏の任期は2026年5月まで。

 パウエル氏の後任には、ウォーシュ元FRB理事やベセント財務長官のほか、国家経済会議(NEC)のハセット委員長、ウォラーFRB理事の名前が取りざたされている。

 クーグラー氏はトランプ氏への書簡で「理事として成し遂げた仕事を誇りに思う」と述べた。