2日午前9時25分ごろ、埼玉県行田市長野で、下水管点検中の作業員がマンホール内に転落したと119番があった。行田署や地元消防によると、50代の男性4人が落下し、同日午後4時過ぎまでに全員救助されたが、うち3人が死亡した。残りの1人は心肺停止状態。1人がマンホール内に落下した後、救助しようとした3人も転落したとみられる。
周辺からは有毒な硫化水素が検出されており、署が死因や転落の原因を調べている。
市によると、作業員らは同県八潮市で1月に発生した陥没事故を受け、国が自治体に要望した下水管の緊急点検をしていた。この日は朝から7人ほどで点検前の排水作業をしていた。いずれも行田市が点検を委託した業者の作業員だった。署は業務上過失致死傷の疑いも視野に捜査する方針。
マンホールは直径約60センチ、深さ約12メートルで、この先が直径2・6メートルの下水管につながっている。下水管は1981年度に設置されたという。
現場では救助に当たる消防隊員らがヘルメットやヘッドライトをつけ、マンホールを出入りした。