不正アクセスでSBI証券の口座を乗っ取られ、保有する有価証券数千万円相当を勝手に売却されたとして、被害を訴える男性が同社に全額の返還を求めた訴訟の第1回口頭弁論が3日、東京地裁で開かれた。SBI側は請求棄却を求めた。
閉廷後に取材に応じた男性側代理人の野崎智裕弁護士は「提訴後に同様の相談が50件以上寄せられ、被害総額は10億円近くに上る」と説明。訴訟とは別にSBI側と被害回復に向けた協議を進めていると明かし、早期解決を訴えた。
訴状などによると、男性は今年4月に不正アクセスを受け、預けていた不動産投資信託(REIT)を勝手に売られた。