大麻使用罪の年齢層別摘発件数

 大麻の使用罪が盛り込まれた改正麻薬取締法が昨年12月に施行されてから半年となった今年6月までに、都道府県警が使用罪を適用、摘発したのは385件(暫定値)だったことが7日、警察庁への取材で分かった。所持などを含めた大麻事件は4637件に上り、使用はうち1割未満。専門家は「思った以上に少ない。まだ改正法が捜査現場に浸透していないのではないか」と指摘した。

 交流サイト(SNS)を介し、若年層の大麻汚染が全国で深刻化している。これまでは大麻の所持や譲渡を禁じていたが、使用に罰則はなかった。乱用に歯止めをかける目的などから使用罪の対象とした改正麻薬取締法が昨年12月12日に施行された。

 警察庁によると、昨年12月から今年6月末までの385件を年齢層で見ると、最多が20代の203件で、20歳未満の69件が続いた。30歳未満が7割を占め、若年層のまん延が改めて浮き彫りとなった形。30代が60件、40代41件、50代11件、60代以上は1件だった。